保有効果とは。事例と解説と心理学実験。
- 2013/12/03
- 07:26
保有効果とは。
保有効果とは自分が現在所有するものに高い価値を感じ、
それを手放すことに強い抵抗を感じてしまう心理効果のこと。
人間心理における「保守的な思考」を表す効果として知られる。
結果として新しいものを手にした時に得られるメリットより、
今、手にしているものを失うことによるデメリットを強く感じ取ってしまう。
保有効果、行動経済学により心理学実験。
2つのグループに以下のような質問を投げかけた場合の回答には偏りが出る。
「基本的な機能のみがついている安価な携帯電話を
値段は高いが機能が豊富な携帯電話に買い替ええるか。」
「値段が高いが豊富な機能はついている携帯を
値段は安いが基本的な機能しかついていない携帯電話に買い替えるか。」
どちらのグループにおいても「現状を維持する」方に答えが偏る。
保有効果の原理
これらの現象が起こる原因の一つは「損失回避」にあると考えたのが、
2002年にノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマン。
「保有効果」は自分のモノになると
突然その価値が上がるという人間の性質を現している。
株式投資において前に投資して儲かったことがあるなどの理由があれば
今持っている株をなかなか手放さない。
また同じ株に次々と資金を投入し、
新しい銘柄などに目がいかないのは
この「保有効果」が働いているからと言われる。
尚「損失回避性」は人は同額の利益を得るより、
損失から得る苦痛の方がはるかに大きいとする心理特性を意味する。
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