権威への服従とは。事例と解説と心理学実験。
- 2013/12/06
- 06:28
権威への服従とは。
権威への服従とは実際に行われた心理学実験でも実証されている、
権威ある他者からの指示や言動には人は服従し、
従ってしまうという心理効果の事。
権威への服従の事例。
本来ならまず行わないような行為や
人を傷つける行為などを権威ある他者に要求されたとき、
人はその行為を平然と行ってしまう事など。
人は「権威」に弱いという事が実証されている。
「スタンフォード大学教授の博士が行った研究によると・・・」
「知的財産を専門に扱っている弁護士によると…」
というような前置きがあると、
多くの人は盲目的にその内容を信じ込んでしまう傾向にあり、
これまでの認識を覆す論理等においても簡単に説得されてしまう。
とくに医者・弁護士・大学教授などの
「専門家」と呼ばれる権威者に弱い事が分かる。
故に人間社会では専門家の意見に従うことは
無条件で正しいことと考えられている。
専門家は多くの知識と経験を持っていると信じられている為と考えられる。
権威への服従を示す心理学実験。
1974年、ミルグラム博士が権威への服従の心理に関する実験をが行った。
実験の被験者は「学習に及ぼす罰の効果」という表向きの理由で募集され
被験者は二人ずつ呼び出された上で
「この実験は記憶と罰の関係を調べるためのもの」と説明を受けた。
その後くじ引きで「生徒役」と「教師役」を決めたが
実験室ではくじはあらかじめ被験者が教師役となるように仕組まれていた。
実験の手順は生徒役は別室で電気イスに座り、
教師役は簡単なクイズを生徒役に与えるというものだった。
生徒役がクイズに間違えると教師役は罰として
生徒役に電気ショックを与えるというもの。
電気ショックは、15ボルトから450ボルトまでの30段階で、
400ボルトを超える電気ショックには死の危険もあると説明され、
ただ仮に死に至っても被験者に罪は及ばないものと説明された。
生徒役が間違えるたびに1段階ずつ強い電気ショックを与えるよう指示。
実験が始まると、教師役は生徒役が答えを間違えるたび、
電気ショックのレベルを1段階ずつ上げていった。
ショックを与えられた生徒役は段階ごとに悲鳴をあげたりと演技する。
生徒役の悲痛の声に教師役はためらいながらも電気ショックを与え続ける。
実験は被験者が、博士の要求をに関わらず
電気ショックを与えるのを拒否した時点で終了とした。
結果教師役の被験者のうち62.5%が
最後のスイッチ450ボルトまで実験を続けた。
いかに人が「権威」に弱いかがわかる心理学実験と言える。
>権威への服従をもっと詳しく
>コンテンツ一覧へ