ゲシュタルト心理学「プレグナンツの法則」事例と解説。
- 2014/03/17
- 07:28
ゲシュタルト心理学とは。
ゲシュタルト心理学は人間の精神を部分や要素の集合ではなく、
全体性や構造に重点を置いて捉える心理学。
「ゲシュタルト」はドイツ語であり、
精神分析学や行動主義心理学などと比較すると従来の「心理学」に近い。
人間の心理現象は要素の「総和によるもの」と考えられ、
視覚・聴覚などの刺激に対しては、
その「感覚」や「認識」などが対応しているという見方をする。
自分が既に知っているような音楽を「認識」する過程は、
一つ一つの音に対して記憶と対照した認知があり、
その「総和」がメロディーの認識を構成するという考え方。
ただそれが移調したメロディであっても、
人はそれが同じ音楽であると認識出来るが
この矛盾点についてはゲシュタルト性質という概念を用いた。
ゲシュタルト性質。
知覚は単に対象となる物からの感覚刺激によって形成されるのではなく、
それらの全体的な枠組みによって大きく規定されるという考え方。
その全体的な枠組みにあたるものが「ゲシュタルト」(形態)であるとした。
(例)
果物が書かれた絵を見てそれが線や点の集合ではなく
「りんご」であるように見える事。など。
プレグナンツの法則。
(近接の要因)
近接しているもの同士はひとまとまりになりやすい。
|| || ||
上記の図では近接している2つの縦線が「グループ」として知覚され、
離れた縦線同士はグループには成りにくい。
(類同の要因)
幾つかの視覚情報がある時、同種のもの同士がひとまとまりになりやすい。
□■■□□■■□□■■□□■■□□■
上記の図では、黒い四角と白い四角のグループが
交互に並んでいるように知覚され、
黒白、白黒のグループが交互に並んでいるようには知覚されにくい。
(閉合の要因)
互いに閉じあっているもの同士はひとまとまりになりやすい。
〕〔 〕〔 〕〔 〕〔
上記の図では、閉じた括弧同士がグループを成すように認識され、
〕と〔 同士では、グループとして認識されにくい。
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